塾長メモ

塾長メモ 「軸組(じくぐみ)」

By 2019年4月15日 No Comments

15年前、吉田桂二さんに「一間間(いっけんま)グリッド」という木造建築設計の手法を教わりました。

言い換えれば「軸組を意識せよ」ということです。

それ以来、常にその教えを守って設計をしています。

もう少し具体的に言えば、「軸組=木構造重視のデザイン」ということです。

とは言っても、桂二さんは建築の中で営まれる暮らしを軽視していたのではありません。

むしろ、人の気持ちを察し、その暮らしを温かく包む空間をつくる優しさに私はいつも驚嘆していました。

さて、軸組を意識すると私たちにとって良いことがあります。

それは、創造的なデザインをするのが容易になるということです。

あれ? 軸組を意識しない方が自由に創造的になるのではないかな? と思う方もいるかもしれません。

これには機織りをイメージしていただくと分かりやすいと思います。

美しいデザインの織物には、必ずピンと張った縦糸が必要です。

それに横糸が無限の可能性を持って往復することで創造的な仕事が生まれます。

木造建築も「軸組」というピンと張った縦糸のようなものがあるからこそ、

そこに無限の空間の可能性が生まれるのだと実感しています。

2011年 桂二さんの匠組で提出した設計課題